独立後に個人で下請けの仕事を受注する方法 | 実体験から教える

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「独立」

そんな言葉を考えた時に真っ先に不安になるのは「すぐに仕事できるか」ということがよく挙がります。つまり、後ろ盾がなくなっても食っていくことができるかが不安なのです。

サラリーマンとして働く際、成果が出なくても会社に行けば給料はもらうことができます。しかし、個人で働く場合成果が出なければお金が振り込まれることはありません。

もちろん、夢を持って自分のサービスをやり通すことも重要です。しかし、独立直後の万全な体制が取れていない中で自社サービスを展開して利益を得ることは不可能ではないですが難しいです。

そこで、下請けとして働くということが独立直後では重要になってくると私は感じています。下請けで働くということを組み解いていきましょう。

1.下請けとは何?

この章では下請けとは何か。下請けで働くということはどういったことなのかを私なりに解説していきたいと思います。

1−1.下請けとは?

別会社が受けた仕事の一部または全部を引き受けて仕事をすることです。

お客様から受けた仕事をさらに回して引き受けた状態です。お客様から受けて仕事をすることを元請けと言います。

アルバイトや会社員と違う部分としては、あなたが個人(法人)として仕事を受けることになるため責任が大きくなります。納品が間に合わなければディスカウント(値引き)される場合もありますし、相手の要望もより大きくなる場合があります。

しかし、責任が大きい分支払われる金額も大きくなることが多いです。そのため、うまく働くことができれば会社員やアルバイトよりも少ない時間で同等以上の金額を稼ぐことができる場合が多いです。

1−2.独立後に下請けをするメリット

・入金が早い
・実績が作れる
・契約によっては数ヶ月分仕事が入る

1−2−1.入金が早い

独立後に下請けをするメリットは、一番大きいのは入金が早いということです。

夢である自社サービス、自社商品をスタートするのも良いでしょう。しかし、自社サービス、商品を浸透させ利益を上げるにはブランド価値を上げることや商品やサービス自体の価値を上げることが必要になります。

画期的なアイディアにより多額の融資を受けたり、そもそもお金すらかけずに浸透させたという事例もあります。しかし、生きていくだけでお金はかかっていきますので利益をできるだけ早く出し時間を作ってから自社サービス、商品の方に取り組んでいく方が失敗のリスクは抑えることができると私は考えています。

1−2−2.実績が作れる

独立をして新法人または個人として働くとなると以前までのように仕事をすることは難しくなるでしょう。

それは、あなたに実績がないからです。今まで仕事を受けたことがある実績にもちろんあなたの実力がないとは言えません。しかし、会社の看板があって仕事を受けることとないのでは大きく異なります。

また、実績があることで融資についても有利に働くことがあるでしょう。実現したいビジネスがあったとしても最初からマネタイズできているケースは少ないです。その際に実績もないと返済の当てがないと判断されてしまうこともあります。

もちろん必ず無理という訳でもありませんが私自身下請けとして働いて返済できるという意思を伝えたところ融資を受けることができたケースもあります。実績があることで有利に進むこともあるため活用すると良いでしょう。

1−2−3.契約によっては数ヶ月分仕事が入る

最後のメリットとしては仕事が入るということです。

独立して貯金や融資を受けたりなどによりお金が蓄えとしてある方は自分のビジネスを優先しても良いかもしれません。しかし、自分のサービスも始めたばかりだと安定した毎月の収入を作ることは難しいです。そのため蓄えが少ない場合は目先の生活費を稼ぐことも大変です。

安定した収入がないからこそ場当たり的に目先のお金を稼がなければならないとなってしまうこともあるでしょう。

下請けであれば契約によっては最低でも数ヶ月〜半年の契約が取れることが一般的です。数ヶ月収入が入る見込みがあることで場当たり的に動く時間が節約され自分のビジネスに時間を取れることもあります。

もちろん、一定期間の契約が決まるということは収入が見込むことができると同時にあなたの時間も一定時間拘束されることとなります。その時間のバランスについては各々置かれている状況が異なりますので現状を把握し最適だと思うように動いていきましょう。

1−3.独立後に下請けをするデメリット

・時間が拘束される
・時間的効率は悪いことが一般的

1−3−1.時間が拘束される

上記でも少々触れましたが下請けとして働くデメリットとしては時間が一定時間は拘束されるということです。

商売の方法によっては、自分の好きな環境で仕事をすることは可能ですが基本的にはある程度の時間拘束されます。さらに状態によっては当初考えているより時間がかかってしまうということもあります。

サラリーマンであれば時間を提供すればお金をもらうことはできます。しかし、独立したあなたは時間を提供するのではなく成果物を提供しなければいけません。

最初から最後まで完璧な計画を作ることは難しいです。大枠がしっかりした計画であれば納期を間に合わせることはできるはずです。しかし、合間の修正などは他でもないあなたが修正しなければなりません。そのため、思ったより時間がかかってしまったという事態に陥ることになるのです。

反面、効率よく動くことができれば当初より早い時間で納品することもできるはずです。独立して個人で働くということは時間を提供するのではなく、成果物を提供するということです。そのため、ただがむしゃらに取り組むのではなく、できる限り時間をかけずに仕事が効率化を図りましょう。

1−3−2.時間的効率は悪いことが一般的

下請けでの仕事は、時間的効率は悪いことが一般的です。

それは、そもそも基本的には時間がある程度かかってしまうことが理由の一つです。さらに、お客様からの元請けではなく間に会社が入っているため利益が間で抜かれている状態となります。

※表現の仕方が悪く申し訳ございません…

そのため、時間がかかっている割に受け取ることができる額というのは少ないため時間あたりの利益が少なくなってしまいます。

目先でお金を稼ぐことも重要ですが独立した後は時間をどのように使っていくかがとても重要になります。元請けのサービスであれば利益率は基本的に高くなるはずです。利益率が高くなれば時間的効率を良くすることは可能です。下請けの仕事は収入が得やすいですが長期的には元請けの仕事にも焦点を当てていきましょう。

2.実体験から教える!下請けの仕事を受注するためには

この章では、私の実体験を通して下請けの仕事を受けるための方法を提供します。

2−1.起業仲間を作っておく

一つ目の方法としては、起業仲間を事前に作っておくことです。

起業仕立てである程度収入が得られるようになると人手が足りない状況に陥ることが多いです。

特に今は売り手市場と言われているので尚更ですね。

相手は猫の手も借りたい状況である可能性が高いので実績のないあなたに対しても仕事を提供してくれる可能性が高いです。

私自身も独立して一番最初の下請けの仕事は起業した仲間から紹介を受けました。

起業仲間から仕事を受けることができなくても紹介を受けることができる可能性はあります。

2-1-1.起業仲間から仕事を受ける事にはリスクもある

起業仲間から仕事を受けることは、仕事が受けやすいメリット反面デメリットもあります。

そのデメリットとは、お金の支払いについてです。

え?と思うかもしれません。しかし、実際にお金の支払いがディスカウント(減額)、遅れる、支払われない。十分にあります。

起業仕立てというのはとにかく不安定なのです。悪質の場合だとバックれる事例もあるそうですし、支払う意思があってもお金がなく支払えないというケースもあります。

会社がお金を支払わないのはあり得ないと思うかもしれませんが、実際に私自身も支払いが遅れるということは経験したので甘く見ずに備えておくことです。

個人で働くということは基本的には誰も守ってくれません。自分の身を守る存在は自分のみであるので契約書を結ぶなど身を守る備えをしましょう。

起業当初などは契約書など面倒なことを行わずに進める方などもいます。私自身も相手に合わせて契約書を結ばずに痛い目を見たこともあるため皆さんは気をつけてください。

2−2.前職からの仕事を受注する

私自身こちらの方法も活用しました。前職から仕事の提供をしてもらうことです。

ポイントとしては、会社を辞める際にできるだけ穏便に辞めることです。中には、会社が嫌で辞めて独立する方もいるでしょう。その場合でも穏便に辞めていくことで前職から仕事を受けることができる可能性もあるため考慮してみましょう。

メリットとしては、すでに働いていた会社であるためギャップが生じにくいということです。そのため、仕事も受けやすいかつ継続はしやすいはずです。

反面デメリットとしては、安く使われる可能性が高いということです。言い方は悪くなってしまいますが会社側はあなたが目先の仕事に困っていることを知っているはずですですので足元を見られ安い条件になることもあります。

以前働いていた方に給料以上のものを提供したがる方は出しにくいと考える経営者も多いはずなので若干条件が悪くなることは十分あります。

以上を踏まえて考慮して見てください。

2−3.新規に連絡し開拓する

新規開拓して下請けを受けるという手もあります。

こちらは開拓しただけ仕事の幅が広がるので自分の条件に合う仕事が見つかる可能性が高くなります。形としては、起業仲間から仕事を受けることと同様であるため下請けとしては高単価での仕事を受けることができる可能性も広がります。

しかし、独立して一番最初の仕事で新規開拓してから始めるという方法はリスクもあります。クライアントについて分からないことが多い状態で仕事をスタートするため予想外の動きもあります。

多少のゆとりある状態であれば良いですが予想外のことが起きて資金繰りができなくなるといったことがあると余計に時間がかかってしまい前に進むことができません。条件が良くなるからといって安直に取り組まない方が良いでしょう。

2−3−1.数打てば当たる

新規開拓といっても中々難しく仕事を受けてくれる人などいない。そう思う方もいらっしゃるかもしれません。

こちらで紹介するのは、仕事をもらうのではなく自分で獲得しにいく方法です。

難しく考える必要はなく、数打てば当たります。

こちらは私の実体験ですが、50社に問い合わせフォームやメールなどにより協業の知らせを送ったところ5社程度は返信してくれました。

さらにそのうち4社はアポイントを取ることができ実際に打ち合わせまで進むことができました。

あいにく先に起業仲間からの紹介で下請けの仕事を始めることになったため協業することはありませんでしたがNDA(機密保持契約)を結び具体的な話に進む会社もありましたので数撃ちながら改善を加えて行けば仕事を取ることは可能でしょう。

3.下請けの仕事を受注する上での注意点

この章では、下請けの仕事を受けることの注意点を紹介します。

下請けの仕事を受けることができたから数ヶ月は安心。と、簡単にはいきません。始めて満足ではなく終わるまでは気を抜かずに取り組みましょう。

この章で、紹介することはとても当たり前のことであるためあなたもご存知だと思います。

しかし、思っている以上に当たり前のことを実践することは難しいです。ここでの注意点に上がるものは、完璧だとしても利益をもたらすものではありません。そのため、モチベーションが上がらず面倒になってしまうことが多いです。

私自身も利益をもたらす実際に仕事に目がいってしまい何度も失敗しています。

注意点について気をつけることで利益をもたらすことはありませんが怠ると利益を減らすことには繋がります。私の失敗を共有しますのであなたは同じ失敗をしないよう気をつけてください。

3−1.納期、業務の内容は抜かりなく

納品や業務内容については、仕事を始める際にしっかりと詰めましょう。

当たり前のことですがこれが以外とトラブルの原因にもなりますし利益を減らすことに繋がりやすいケースです。

なぜなら、お互いに都合よく解釈してしまうことが多いからです。詳しく確認しましょう。

3−1−1.納品について

納品は、商品のどの状態のものをいつまでに納品すれば良いのかは確実に詰めましょう。

ありがちであるのが商品を一旦納品して終わりと考えてしまう方もいます。しかし、企業がクライアントの場合、最初に納品してさらにフィードバックがありその部分も踏まえてさらに納品という認識を多く持っています。

3−1−2.業務内容について

業務内容はさらに幅広くなるため注意しましょう。

仕事場所やかける時間はもちろん、クライアント用に進捗を共有する内容などとても幅広いです。

特にクライアントの進捗を共有する方法については、思ったより時間がかかってしまうことがあるため事前に確認しておきましょう。

私自身も初めて下請けにて働いた時には、進捗を共有することに予想以上に時間がかかってしまいました。打ち合わせの時間を設けなければならないことや、毎日メールなどにより業務を報告しなければならないということもありました。

仕事のみで考えて計算していると、このように他の事務作業のようなことで時間がかかってしまいます。ケースによっては、クライアントのフォーマットに従わなければ行けないこともあります。

事前に共有方法などは確認しておきましょう。

3−2.やりとりは文字として残るように

実際にクライアントと業務内容や納期など仕事の話を進める際には、電話で話す方が早く進んでいきます。

また、相手の反応も声によって分かるため電話により進めると比較的早く仕事の条件も良い方向へ持っていきやすくなることが多いです。

しかし、ここに落とし穴があり電話で決まったことが後々に状況が違うということが起こります。

決まったことを簡単に覆されます。文字として残っていなければ良いように表現を変えられてしまうこともあるのです。

私自身も、納品は3時間でできるところまでのサイト制作を進めていき月3サイト程度を目標として動ければ良いということで始まった契約が気づいたら月3サイトが納品がマストに変わっていたこともあります。

これは完全に書面として認識できるように残して置かなかった私のミスです。その際に他の仕事でも収益を上げられていてその仕事が最悪無くなっても良いという状況であれば強気に出ることもできました。

しかし、独立直後は目先の収益がとても必要です。立場がどうしても弱くなってしまうのでそのような自体に陥らないよう気をつけましょう。

3−3.契約書は確実に用意

契約書については、必ず結びましょう。

契約書については、何よりも必要です。契約書がないとクライアントに逃げられても正直文句は言えません。

契約を結ぶ際は、お互い良い顔をして進めるため契約書が無くてもしっかり対応をしてくれると思うこともあるかもしれません。

しかし、関係が悪化した際は契約書がないと下請け側が圧倒的に不利になります。条件も良いように変えられる可能性もあります。そのため必ず結びましょう。

独立直後の私はどうしようもなくポンコツで相手との関係も当初は良好でスタートしたのでしっかり契約書を結ばずに仕事を始めてしまいました。

仕事について若干揉めることもあり支払いがしっかりされるかは大変恐怖がありました。結果的には支払いはしっかりしてもらえましたがかなり恐い部分なので気をつけましょう。

4.まとめ

独立をした後にどれだけ早く1円を稼ぐことができるのかというのはとても重要になると私は考えています。

会社に属して1円稼ぐということは、会社のシステムがある程度出来上がった状態で稼ぐものです。個人で1円を稼ぐということはシステムや会社の看板がない状態で稼ぐものであるため比較すると大変難しくなるはずです。

まずはどのような形でも良いので1円を稼ぐことから初めてみてはどうでしょうか。その際に下請けの仕事というのは1円稼ぐには早いものです。

下請けの仕事で1円稼ぐというのは結局人に使われて稼ぐものであるため行動力がある人であれば十分可能なはずです。

クリアしたらその額を増やす工夫をしましょう。下請けの仕事がアルバイトやサラリーマンと違う点は利益の伸び代が広い点にあります。

世の中の仕事の大半は他の人と交わることがあるため下請けの仕事を経験することは将来必ず糧になると私は考えています。

下請けの仕事は良い部分だけではなく、リスクもありますがしっかり取り組めば安定した収益を早くに作り出すこともできるはずです。

サラリーマン生活を抜け出し一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

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